女装を知られて後を付けられた私が女にされるまでの体験
私が女装を始めたのは意外に遅く、20代になってからです。一人暮らしを始め、どうしても女性用のショーツを身に着けたくて衣料品のスーパーへ足を踏み入れたのが最初でした。ただ、買いたいモノは目の前にあるのにそれを手に取ってカゴに入れることが出来ません。
恥ずかしさは勿論、人目もあるので手に取ることが出来ないのです。しかも、それをカゴに入れてレジに持ってかなければなりません。でも、どうしても欲しくて仕方ない私は勇気を出してカゴに入れました。ただ、恥ずかしいので男性の下着も一緒に買い、それを上に乗せました。
レジではドキドキしましたが、家族に頼まれたような顔をして素知らぬ顔でお金を払い店を出ました。念願のショーツを手に入れた嬉しさで急いで家に帰り、早速身に着けてみましたが、その柔らかい肌触りが素晴らしく「女の子はこんな素晴らしいものを身に着けているのか」と思うと夢のような気持ちになりました。
ただ、一度買ってしまうと度胸が着き、それからはスーパーでも、下着専門店でも購入するのが平気になり、ショーツばかりではなく、ブラやキャミソール、コルセット、ガーターなどを買い揃え、気が付くとワイシャツの下は常に女性下着を身に着ける下着女装者になっていました。
スーツを着ていれば誰も私が下着女装をしていることに気づきませんが、夏になって上着を脱ぐとブラやキャミソールの肩紐が透けて見えてしまいます。それでも会社にいる時は上にスーツや夏用のカーディガンを羽織って分らにようにしていました。ただ、上着を着ないで外を歩いているとどうしても分ってしまいます。
ある夏の夕方、そんな私の姿に気が付いた一人の男性いたのです。私は会社帰りに立ち飲み屋によって帰る習慣があり、私の姿に気が付いたその男性も私と同じ店に入り、私を観察していたのです。私はそれに全く気が付きませんでしたが、私の帰る時間を見計らって毎日後を付けて来るようになったのです。
ストーカーなどと言う言葉のまだなかった時代ですから、私は後を付けられていることも知らず、毎日の様にお店に寄っては気分よく帰る日々を過ごしていました。でも、ある日私はその男性に声を掛けられました。そして耳元で「お兄さん、いつも女性の下着を身に着けているの?」と言ったのです。
私は立ち止まって、その男性の顔を見ました。私は毎日誰かに後を付けられている気はしましたが、いつもお店に来る人なので気に留めていませんでした。でも、その男性は私の会社も私が電車を降りる駅も知っていました。しかも私が一人暮らしをしていて、女性物の下着をベランダに干していることも知っていたのです。
私は仕事から帰ると毎日女性の服に着替えて過ごします。そして、休みの日にはお化粧をしてウィッグを着けて一日女性の姿で過ごすようになり、外出するのも平気になりました。そして、その男性はそれも知っていたのです。
その男性は「君は僕の好みにピッタリだ。初めて見かけた時から話かけたくて我慢していたんだよ。後をつけたりして申し訳ないと思ったけれど、どうしても我慢できなかった。お願いだから僕と付き合って欲しい」と告白したのです。
僕は後をつける様な男は嫌だし、気持ちが悪いと思ったけれど、住まいも会社も調べられてしまった私はその男性から逃げられなくなってしまったのです。ただし、その男性は私を女として大事にしたいといいました。それから毎日会社帰りには迎えに来て一緒に飲むようになると気さくでいい人なので、いつの間にか仲のいいお友達のようになってしまったのです。
勿論、その男性がゲイであることは分かっていましたが、私は女装を始める前から恋愛対象は男性です。だから、少し強引なやり方でも本当に私のことを思っているのが分かってくると次第に恋愛感情が芽生えてくるのが分かりました。そして、私の心の中に女装ではない本当の女の気持ちが大きくなっていくのを感じました。
次第に私は彼の前では女でいたいと思うようになりました。私が「あなたは最初、ストーカーだったのよね」と言うと「それは言わないでくれ。僕は真剣に君のことが好きだったんだ」と言ったのです。私は今までの男の自分を捨て、これからは女性として生きていきたいと思うようになりました。そして、初めて彼を私の部屋に連れて行きました。
彼は「この部屋は男の住まいじゃないね。完全に女の子の部屋だ」と言いました。そして、私が女性の服に着替えて彼の横に座ると彼は私を抱きしめてキスをしてくれました。「早くこうなりたかった。僕の彼女になってくれるよね」と言うと私を裸にすると自分も服を脱ぎました。
私はベッドルームに彼を誘うとそのまま倒れ込み私は彼の女にされました。初めは女にされるのってこんなに痛い思いをするの? と思いましたが、その晩のうちに私の身体は彼を受け止め、彼の愛を感じるようになっていました。翌朝、私は彼に朝食を食べさせ、仕事に送り出しました。そして、私は会社に「今日は体調がよくないので休みます」と連絡しました。
私は部屋を片付けて彼を受け入れる準備をし、夕食の支度をして彼の帰りを待ちました。でも、本当に彼が戻って来るかどうかとても心配でした。でも、「ただいま!」と彼が部屋に帰ってきた時、嬉しくて涙が出ました。そんな私を見て彼は「僕は何処にも行かないよ。君は僕の大事な人だからね」と言ってくれました。
それから私は彼の妻になるために会社を辞め、女性になることを考えるようになりました。女装好きだった私を本当の女にさせてしまう彼の愛は本物だったんです。そうでなければ私の後を付けて家まで確かめるなんてあり得ません。だから今はとても幸せです。私は彼のために身体も名前も女性に変えようと思っています。そして、彼の苗字になりたいです。
(了)
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