同僚の人妻と一線を越えかけた話
自分が惚れてしまう女の人は、かなりの確率で人妻です。
優しく話を聞いてくれたり、頼りになると思っても大抵が夫がいるとか子供までいるような女性で、自分はその場ではなんとか耐えますが、家に帰ると仲良くならなければ良かったとか、明日から話しかけるのはやめようとか思っていても、結局その人が嫌いになったわけではないので、また話しかけてしまうわけですが。
その中でも自分より二年ほど年上の方とかなり仲良くなりました。
名前は仮にUさんとしておきましょう、彼女は身長こそ小さいですが仕事が早く、なんなら他の人の手伝いまでしており、すごく頼りになる方でした。
自分もかなり暇な部署の輩でしたが、他人の仕事を手伝えるような器量は持ち合わせていませんでしたし、Uさんが給湯室でちょっとため息を吐いたところを偶然見かけて声をかけた程度には、人にあまり話しかけることはしなかったので、本当に彼女と仲良くなれたのは偶然だったと思います。
休憩時間が重なってたのですが普段彼女は食堂にいるのを見るし、自分もそうですが、給料日前で彼女はお小遣いが尽きかけ、自分は来月出る新作の本を大量に買うためになかった為にUさんは菓子パン、自分はカップ麺を食べていました。
ですがUさんがため息を吐いた理由は菓子パンの不味さではなく、どうやら新人が全部の仕事を押し付けて来たということで、流石にため息が出てしまったとのことで、その新人についてはどこも困ってたらい回しにしているのはよく聞いていましたが、自分は今まで見たことのない疲弊した顔の彼女に、無理なさらずと言って、急いでカフェオレを買ってきました。
彼女と何回か自動販売機で遭遇したときにいつも買ってた覚えがあったのですが、彼女の顔はパッと明るくなりました。
ストーカーのように見てすいませんと謝ると、夫は頼んでも買ってくれないのでと言って、あぁまたやってしまったかと思います。
ですが、そこからは新人の愚痴と対処法の模索で時間を潰してしまったので、休憩時間もギリギリになってしまったのですが、Uさんはしばらく考えた顔で、もう少し聞いてくださると……その、夜時間ありますか?と言ったのです。
思わず自分は頷いていました、金曜で自分も帰ったとて何かあるわけでもないですから。
そして夜、自分は残業がなかったので、残業というよりか仕事を押し付けられた彼女が行きたいと言う個室の居酒屋へ先に向かい、一時間ほど待っていると、くたくたな様子の彼女がやって来ました。
そしてなんと注文はいきなり生一つ!鶏皮!とカルボナーラを頼んでいる彼女とは思えない一面を見てしまいました。
仕事で疲労が溜まると暴れるタイプなのかと思いましたが、ビールを二本飲んだところでも彼女は酔った様子もなく、自分へと新人、そして夫の愚痴を話し始めます。
新人は今日、どうやら仕事の引き継ぎもせず帰ってしまったらしく、うわぁと思わず声が出ました。
それも何回か分からず、夫に愚痴ったとて全然聞いてもらえないし、休みの日は家事もせずパチンコに行って貯金にこそ手を出してないが昼飯代等が足りずにUさんへ無心することもあるとかで、四本目のビールを飲んだところで彼女は泣きながら怒っていました。
それでも理性があるのか大声は出していませんが、足を大開にしていて、ストッキング越しに多分黒色の下着が見えました。
気にしないふりをしながらも飲みすぎですよと言うと、夫はこれの二倍飲むんだーと涙眼で訴えてきて、いよいよ彼女は二十本目の焼き鳥を注文します。
小さい身体のどこに入るのか疑問ではありましたが、それよりもスーツを脱いでシャツになった彼女は熱気のせいかじっとり汗ばんでいて、くっつくシャツには黒色のブラジャーが浮かんでいました。
派手というわけではないですが、黒色の下着を付けるようなイメージがなく、その視線に気づいたのか恥ずかしそうにさっと手で隠しました。
謝ると、こちらこそぉと言いつつ、スーツを着ますが、彼女はひぐひぐと泣き始めました。
子供が欲しいとか言うけど金土の夜はなんか相手してくれないし、疲れてるときに限ってギンギンにしてきて、濡れてもないのに入れてきてすごく痛いと床事情をベラベラ話し始めて、大丈夫かなと思っていたところでした。
「胸も夫が好きだった元カノより大きいのに」
とか言いながら、シャツのボタンを外してブラジャーまで外そうとしたので思わず止めましたが、彼女の暴走は止まりません。
ほら触ってください!と言われて手を当てられまして、それで思わず揉んでしまったのです。
女性の胸を揉むのはまぁ事故などでありましたが、ブラジャー越しとは言えしっかりと揉むのと弾力は今までに感じたことのないもので、揉むと「あっ……んんっ」と少し艶のある声を彼女は出しました。
「感度も良い、と、思うんですけど……」
店の中と言うのは分かっているのに、触ることがやめられない。
何分、いや何十分揉んでいたんでしょうか、すっかり彼女は出来上がっていたのか、太ももを擦り合わせ、身体を弱くビクビク痙攣させて、酔いもあるまま見上げてきました。
それでも自分は彼女が止めることもないので、ブラジャーを捲って生乳を堪能していました。
それこそグラビアアイドルと言う程ではありませんが、手の平から溢れるほどには大きく、こんな個室でAVのように女性が声を殺して喘ぐというシチュエーションに興奮していました。
「●●●さん、コッチも優しいんですねえ……」
コッチ、とは前戯のことだとわかる。
ただ愚痴を聞いただけですが、彼女は良い子過ぎるとと言うのと、そのイメージを守りたい真面目さのせいで、今日は暴走してるに違いありません。
そこでようやく自分は理性を取り戻して、彼女に服を着るよう促しました、すると、
「ほんとやさしー……もう、私達、会うの遅かったですよねえ……もっと、早く、会ってれば……ぐぅ」
赤ら顔の彼女はそう言ってくれました。
そんなことを言わないでほしいと思いつつ、がくっとどうやら飲みすぎて寝てしまったようで、彼女が起きたのは閉店ギリギリの時間でした。
記憶が飛んでいるのか、頭痛がすると言っていたので彼女に肩を貸しながらタクシー乗り場まで連れてくと、ありがとうと笑顔で言われました。
それから、ストレスの溜まりやすい彼女とはたまに飲みに出掛けるが、記憶が飛んだのは反省しているのか、最大二杯と決めています。
彼女の夫は変わらないようですが、彼女がそれで捨てるなんてこともなく、相変わらず彼女は変わらずに……いや、休憩中は自分含めた同僚に少し愚痴ったり、仕事は手伝わなくなったという変化がありつつ、過ごしています。
……会うのが早かったらもしかしたら、あそこで関係を持てばもしかしたら、と思うことはありますが、私がUさんと不倫したら彼女や会社に迷惑がかかるし、何よりそんな関係を望んでいるとは欠片も思っていませんから。
ただ後悔があるとしたら、あの時の彼女の胸の感触と声を思い出して、未だに自慰に耽ってしまうことがあることでしょうか。
彼女の記憶が飛んでいることは幸いですが、自分は本当に彼女が好きになりかけたんだなと、今日も彼女と飲みに行って帰ってきた後、ちらと見えた少しはでになった下着が見えたのを思い出して二回抜いた、大量の濃い精液でグシャグシャになったティッシュを捨て、シャワーを浴びながら思い返す夜でした。
(了)
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