身体を女性に変えた私だけど、男の様な彼女と暮らしています
高校を卒業する前には既に女性として生きていこうと心に決めていた私は、一人でも生きていけるように美容師と言う職業を選びました。
いきなり家を飛び出して風俗の道に入る勇気がなかったのも美容師を選んだ理由でした。男でも女性と同じように仕事が出来て、例え女性の姿になったとしても仕事を続け行くにはピッタリな職業だと思ったのです。
でも、そのためには美容学校に通って資格を取らなければなりません。2年間学校で勉強し、国家試験に受からなければ美容師になることは出来ないのです。でも、その資格を持っていれば女になっても生きていけると思いました。
試験勉強をしてやっと資格を取ったものの見習いの美容院勤めでは思うようにお金を稼ぐことは出来ません。とても性別を変えるために必要なお金を貯めることが出来なかったのです。
そこで、美容師をしながら夜はニューハーフの風俗でアルバイトを始めることにしました。そもそも女装は慣れていたし、美容の知識もあるので完璧な姿で仕事が出来たのです。
風俗に慣れて接客が身に着くと指名がどんどん入るようになり、直ぐにお金が溜まるようになりました。そして、美容室を止めるとそのお金を使って身体への投資を始めたのです。
ホルモン治療を始め、去勢手術を受けると2年以内に女性の身体を手に入れようと急ぎました。直ぐにタイに渡って性別適合手術を受けると私の身体は20歳で女性に変わっていました。
目的を果たすと私は風俗から足を洗い、また美容師の仕事に戻りました。今度は戸籍も名前を女性に変わったので完全に女性として働くことが出来ました。
ただ、駆け足で目的を果たしてしまうとなんだか物足りなくなり、「私はこのまま終わってしまうの。例えお店を持ったとしてもそれが終着点?」という思いだけが残りました。
「私は女性としてもっと大きく羽ばたきたい」という気持ちが身体に溢れてきたのです。そこで、また私は風俗の世界に戻り、自分のための美しさを磨き始めました。
そして、それまで知らなかった男の存在を意識し始めました。私は好きになった男が今までいなかった自分に気が付いたのです。
風俗にいる女性には必ずその陰に男がいます。その男によって女は変えられ、どんどん美しくなっていくのです。今までも言い寄って来る男はたくさんいましたが、私は自分の目的のために男には目もくれず、目的のためにお金を貯めてきました。
でも、女の身体を手に入れた今は、女としての幸せを掴もうと思うようになりました。でも、私が思うようないい男は見つかりません。やはり風俗の世界には自分に貢がせたい女を見つけようとする男ばかりなのです。
そして、私もそんな男に騙されてしまいました。甘く幸せな時間は直ぐに終わり、身体を玩具にされ、幾ら働いても貢がされるだけで、いつの間にか私は男がいないと生きていけない身体にされてしまったのです。
そんなある日、私は自分と全く性格の違う、まるで男の様な女性に巡り合いました。彼女は私に少しも優しい言葉をかけてくれることもなく、「バカな女ね」と突き放すのですが、最後は男から必ず私を助けてくれます。
私はそんな彼女に心を許し、いつしか恋心を抱くようになっていました。そして、生れて初めて私は女性に抱かれる幸せを感じたのです。女になった私と男のような彼女のあべこべの同棲生活が始まりました。
彼女は女なので私の弱いところを見逃しません。優しくキスをしながら胸を柔らかい手で揉み、股間に舌を這わせます。それだけで私の身体は蕩けそうで、性器同士をこすり合わせる貝合わせをされると挿入しないのにクリから汁が流れ出してしまうのです。
そして、彼女と双頭ディルドで繋がると時間も忘れ、終わりのないセックスに溺れてしまうようになりました。
そんな彼女でも突然のように可愛い女に変わることがあります。それまでタチだった彼女が女の甘い声に変わり、私に「舐めて、お願い」と言って股を開きます。私が彼女のヴァギナに舌を這わせると身体を痙攣させ、舌を差し入れると身体を弓のように反らせて激しくイッてしまうのです。
そんな時、私の心は元の男に戻っています。「気持ち良かったか?」と私が男の声で彼女の耳元で囁くと彼女は我慢できずに私にしがみつき涙を見せました。
男のようでもやはり彼女は女で、身体は正直に反応してしまうのだということが分かりました。そして、私は彼女の幸せのために子供を産ませて育てようと考えるようになりました。
自分の子供ではないけれど人工授精で彼女が妊娠すれば子供を授かることが出来ます。そして二人の間では私が母親で彼女が父親です。
子供が生まれるまでは私が美容室で働き、子育てが始まったら彼女が働くというのが二人の約束でした。
「子供が出来たら二人で愛し合う時間が無くなるから、それまでは毎日二人でしようね」と言い、私たちは毎晩愛し合っています。「今日は私はタチよ」「それじゃ私がネコね」と言いながら二人で終わりのないレズプレイに励んでいます。
結婚することは出来ないけれど二人に子供が出来れば家族が増えます。子供を産んだのは彼女だけれど、母は私、彼女は父です。子供が大きくなったらどのように話そうか? と悩みながら私たちは暮らしています。
(了)

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