女装者の私は絶対に彼と結婚はしませんでした。でも、一緒に暮らしています
今は完全におばさんになってしまったけれど、若い頃は私のことを純女だと思っていた人がたくさんいました。
それは私の身体がスリムだったこともありますが、そもそも中性的な顔立ちで、お化粧によって化けるのが上手かったからだと思います。
でも、一番大きな理由はボイストレーニングに毎日励み、女声が出るようにしたからです。
ただ、私は女装好きなだけで女になりたいという願望はありませんし、ニューハーフとして働きたい気持ちもありません。コスプレをしたり可愛い女の子の服を着て楽しみたいだけでした。。
だから、女性ホルモンを注射したり、錠剤を飲んだこともなく、水着を着る時以外はペニスや睾丸を隠したいと思ったこともありません。
そんな私を純女だと思って告白した男性がいました。そんな時、私は男の地声を出して「本当は私、男ですよ。女装をしているだけです」と言いました。
信用しないその男性に私は思い切って一緒に男風呂に入り、その証拠を見せました。それでも、その男性は諦めずにどうしても私と付き合いたいと言って迫ってきたのです。
基本的にゲイではない私は男同士だということで、安心してお付き合いを続けていたのですが、ある日私が酔っていたことから、私はその男性に力ずくで女にされてしまいました。
私はアナルの処女を奪われたことが凄いショックでしたが、それ以上に私が男性に抱かれて感じてしまったことがショックでした。
気が付くと私はいつもの女声よりも更に高い善がり声を上げ、男性の腰の動きに合わせて喘ぎながら男性よりも私の方が先にアナルでイッてしまったのです。
その男性は私を自分の女だと確信したようで、それ以来私の名前に「子」を着けて呼ぶようになり、完全に女として扱うようになりました。
最初は多少違和感がありましたが多少嬉しさもあり、次第に私は人にもその男性を彼というようになっていました。彼も私のことを人に「彼女」というようになり、何処に行く時も私を連れて行き、恋人のように振舞うようになりました。
そんな訳で私は今までのようにコスプレを楽しんだり、女装のお友達と旅行に行ったり、夜遊びをすることも出来なくなりました。
そして彼と会えば必ずセックスをするようになり、私のアナルはいつの間にか彼の性処理に使うオマンコになってしまったのです。
次第に私は女の姿でいる時間が増え、普段メンズの格好をしていても自然に女の様な仕草になっている自分に気づきました。
そして初めて彼の家に連れて行かれ、「ここで一緒に暮らさないか?」と言われた時、これが彼のプロポーズだと分かりました。でも、彼は普段家で一人で仕事をしているので、殆ど一日中一緒に暮らすことになるのです。
私はメイクをしていない素顔で彼と暮らすことに耐えられません。特に私が女になるまでの姿を彼に見られたくないのです。
そして、お風呂上がりのスッピンの顔で彼とセックスするのは耐えられません。私は女性の身体になりたいとは思っていませんが、彼の前では完ぺきな女装姿でいたいのです。
私は「男の姿であなたに抱かれるのは辛いわ。あなたの傍では綺麗に女装した可愛い女でいたいの。いつまでもあなたとは恋人としてお付き合いしたい」と言いました。
私の願いを聞いてくれて彼とは恋人のままでいるお付き合いがずっと続きました。ただ、彼はそんな私を抱くといつも「女の身体になってくれたらどんなに素晴らしいだろう」と言います。
でも、私は彼と休みの日にデートをしたり、彼の家で一緒に過ごす時間を楽しんでします。だから彼の家には泊まりませんし、旅行に行くこともありませんでした。
彼に会えば必ずセックスする間柄ですが、私は基本的にゲイではないので、女性も好きです。ただ、彼はゲイなので女性は好きになれないのです。
このままいつまで関係を続けていけるか分かりませんが、私は彼のことが好きでずっと恋人だと思っていました。
彼は私のことを結婚したいほど好きなのは分っています。時々、私は女の身体を手に入れて彼の傍にいてあげたいと思うこともありました。
でも、「やっぱり私には出来ないわ」と思い直すようになります。一番の理由は私が彼の子供を産んであげられないことです。
もし、それが可能なのなら直ぐにでも彼と一緒に暮らしたと思います。でも、私にはどうしても踏み出せない一線がありました。
彼は私とセックスをすると必ず私に「今日は子種をたくさん仕込んだから妊娠しそうだな」「たっぷり中出ししたから絶対に孕ませてやるぞ」と言います。
それは彼の冗談だということは分っていますが、それを言われると妊娠できない私はその度に悲しい気持ちになります。
そんな私でも自分のお腹が大きくなっていて、中で子供が動いている夢を見ることがあります。そして、彼が子供を抱いて嬉しそうな顔をしているのを想像することもあります。でも、現実には絶対にそんなことは起こりませんから私はかたくなに一緒に暮らすことを拒んでいました。
ただ、それから何年も経ち、気が付くと私は女装者のままおばさんになってしまいました。
そして、結婚は出来ないけれど私たちは今、子供のいない中年夫婦のように一緒に暮らしています。もう若くはないので私はスッピンの顔を彼に見られても恥ずかしくない年になりました。
さんざん彼との結婚生活を拒否したのに今は一緒にいて幸せだと思っています。
(了)

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