鍵をかけた倉庫で、声を殺して
保育園の片隅にある小さな倉庫。
そこは普段、使わなくなった教材やお遊戯の衣装が詰め込まれ、誰も寄りつかない場所だった。
私と彼が“はじめて”を交わしたのは、そんな誰もこない、薄暗くて、埃っぽい、でも異様に興奮するその空間だった。
「ここ…見つかったら…」
「見つかったら…どうする?」
その言葉と同時に、腰を引き寄せられた。
誰かが来るかもしれない…すぐそばには、園児たちの声がまだ園庭から聞こえている。
でも、その緊張感が私の感覚を研ぎ澄ませていく。
彼(柚木先生)は、新しく赴任してきた28歳の男性保育士。
無口で無愛想だけど、力強くて、たまに見せる笑顔がずるいほど優しかった。
初めてふたりで倉庫の整理を任された日。
無造作に積まれた段ボールを一緒に運んでいたとき、何かの拍子で、私は脚を滑らせて彼の腕の中に倒れ込んだ。
そのとき、彼の目が変わった。
「……触っても、怒らない?」
そう囁かれた瞬間、私は首を横に振ることができなかった。
そして次の瞬間には、後ろから腰を抱かれ、耳を噛まれていた。
「園内で、こんなこと…」
「やばいよな。でも、その顔…やめてほしそうに見えない」
「……ちがっ……んっ…!」
声を出すたびに、彼の指先が大胆になっていく。
スカートの中に手を滑り込ませ、ショーツの上から敏感な場所を押し当ててくる。
「びしょびしょ…誰のせい?」
「柚木先生の…せいだよ…っ」
指が下着をずらして滑り込んだ瞬間、私の身体は反射的にビクンと跳ねた。
誰にも見られないはずなのに、怖いほど心臓が早くなる。
「声、出すなよ。すぐ外、子どもたちがいる」
「でも…そんな…動かしたら…ぁ、ダメっ…!」
彼の指が中でうねるたびに、声を飲み込むのが精一杯だった。
背中を壁に押し付けられ、口をふさがれながら指で何度もイカされ、息もできないほどに追い詰められていく。
「中に…欲しい?」
「……欲しい…っ、入れて…お願い…」
ズボンの奥から取り出された彼のモノは、熱く、太く、明らかに本気だった。
スカートをめくったまま、片足を肩に乗せられて、ひと息で奥まで突き上げられた。
「んっっっ……!」
「ダメ、声出る…」
「だって…っ、奥、当たってる…無理…!」
倉庫の壁に手をついて、必死に声を殺す。
でも彼は容赦しなかった。ぐちゅぐちゅと水音が響くたびに、彼の腰はさらに激しくなる。
「誰か来たらどうする?」
「ダメ…ダメなのに…感じちゃうっ…」
彼の手が口をふさぎながらも、もう一方の手は胸を服の上から揉みしだき、乳首を指先で立たせてくる。
何もかもが支配されて、快楽に負けていく。
「…中で出してもいいよな?」
「……もう、なんでも…して……っ!」
奥深くで脈打つ彼の精が、私の中に放たれたとき
足がガクガクと震えて、その場に座り込んだ。
「先生、昼間から…エロすぎ」
「……柚木先生のせい、でしょ…」
「この倉庫、クセになるな。次はいつ?」
「…バレたら、クビよ…」
「それでもいい。先生とやれるなら」
そう言って笑う彼の顔に、私はまた身体が熱くなるのを感じた。
それからこの倉庫は、私たちだけの“秘密の部屋”になった。
誰にも見つかってはいけない。
けど、声を殺して快感に堕ちる、この緊張と興奮に、私はもう逃げられない。
(了)
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