昔からずっと好きだった彼と東京で巡り合い、一つになれました
私は地方の小さな都市で生まれました。町には自然が多く、男の子は外で走り回って遊ぶのが当たり前でしたが、私は男なのにその輪に入ることが出来ず、いつも学校では教室で女の子と遊んでいる大人しい子でした。
でも、中学生になると男の子は皆丸坊頭にされ、学生服を着せられます。それが嫌でたまらなかったのですが、私一人逆らうことは出来ません。
嫌でたまらなかった3年間を耐えた私は、高校生になると今まで耐えてきた思いを爆発させました。
それが、私が女装をするきっかけでした。
学校では着ることの出来ない女の子の制服を密かに手に入れ、誰もいない林や海辺、更に夜の学校に忍び込んで自分の気持ちを晴らすようになったのです。
当時はまだスマホもなく、鮮明な画像を撮ることが出来なかったので、デジタルカメラで自分の姿をセルフタイマーで撮り、顔を隠してネットに投稿するのが楽しみになりました。
それから3年が経ち、私が東京の大学に進学すると環境が大きく変わりました。周りには私を知っている人は誰もいません。だから、幾ら私が女装をして街を歩いても私だと気が付く人がいなくなったのです。
ただ、同じ地方の高校から上京した同級生の中に私のことを知っている人がいたことに気が付きませんでした。しかも、その男性は私が密かに思いを寄せていた男性だったのです。
地元にいる時は女装という自分の趣味を隠して生活していました。ただ、ネットに投稿すれば狭い地方では直ぐに噂が広がってしまいます。それでも、私は自分の顔をネットに上げていなかったので、誰だか特定されることはありませんでした。
東京に出てきた私はもう自分の趣味を隠すことも無くなり、大学でも女性の姿で生活するようになりました。そして、SNSを使って毎日の様に自分の姿を公開するようになりました。
お化粧をしているので誰も私の顔を知る者はいないと思っていたのですが、ある日のこと私のサイトに一通のDMが来ました。そのメッセージには「地元の高校に有名なオカマがいたけれど、東京でこんなに綺麗になっているなんて驚きだ」と書いてありました。
私はすごいショックで、しばらく投稿を辞めてしまったのです。そして、その書き込みの相手が誰だか直ぐに判明しました。それは私が密かに思いを寄せていたあの男性だったのです。
私にはそれが二重のショックでした。でもその後、私のメールアドレスを調べた彼から直接メールが来るようになりました。
「この間は君が傷つくようなDMを送ってごめんなさい。僕は驚くほど綺麗になった君を見てびっくりした。昔から僕は君のことが気になっていたんだ。もし、許してくれるならば僕に君の写真を撮らせて欲しい。僕は将来カメラマンになりたいんだ」というメールが届きました。
彼が初めて撮影してくれたのは、都内の公園でした。そして、彼の撮ってくれる画像は下着姿や水着など、セクシーなものに変わっていき、その画像をネットにアップすると大きな反響があり、私はいつの間にか有名な女装子になっていました。
そしてある日、私のところにAVビデオへの出演話が舞い込んできました。勿論、私は直ぐにお断りするつもりでした。でも、彼は「相手が僕だったら出演するかい?」と言ったのです。
私は今まで同郷の親しい友達だと思っていた彼が、一人の男性に変わったのです。今まで一度もベッドを共にしたことのない男同士の彼に私は異性を感じるようになりました。
私は彼に高校時代、思いを寄せていたことを告白しました。彼もそのことに気づいていたようで、男だけれど心が女の私のことを密かに見守っていたのです。
私は「AVに出るのは嫌だけれど、初めての相手があなたならいいわ」と言いました。そして、私は初めてデートをした公園の近くにあるシティホテルを予約しました。
私にはもう迷いはありませんでした。彼もそのつもりで二人揃って食事をした後、ホテルへ向かいました。
私はいつもと違い胸がドキドキして落ち着きません。シャワーを浴びると私は下着姿のままベッドに入りました。彼が照明を暗くするとベッドの隣に入ってきて、私に優しくキスをしました。
私はブラを外され、彼の手が腰に伸びてくるとパンティを脱がされるのが分かりました。彼は私が痛がらないようにたっぷりローションを使い、指でアナルを拡げてくれました。そして、彼は私の腰を持ち上げて足を拡げるとゆっくり私のアナルへ固くなったペニスを挿入しました。
私はそれが生れて始めてのセックスでした。彼が指で拡張してくれたおかげで痛みはなく、彼は根元までペニスを入れると私に「痛くない?」と聞きました。
私は「大丈夫よ」というと彼はゆっくり腰を動かし抜き差しを始めました。私が彼の腰の動きに反応して喘ぎ始めると次第に動きを早くします。私は「これがセックスなのね。女の悦びなのね」という気持ちを初めて感じました。彼の腰の動きは更に早くなり、絶頂を迎えると彼は私の中で果てました。
そしてその夜、彼は私の中で3回絶頂を迎え、私も初めて女のイクという悦びを感じました。私は高校生の頃から好きだった彼と一つになれた喜びを噛みしめ、朝まで抱き合ったまま眠りました。
彼との関係はその後もずっと続いていますし、私の女装サイトも以前のままです。ただ、私たちは二人とも大学生ですから、これからどんな人生が待っているか分かりません。
私は今のところ女性の身体になりたいという気持ちはありませんし、結婚願望もありません。ただ、彼とは就職してもずっと変わらない今の関係でいられたらいいなと思っています。
(了)
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