歳の近かったおばについて

・作

彼女のことはおばさん、というよりかはお姉ちゃんと呼ぶことが多かったと思います。

母から年の離れた妹であると紹介されて、最初は従姉のような親戚かなと思っていましたが、本当におばさんであることは小学生の時に知りました。

 

おばさん、もといお姉ちゃんは年の近い甥である自分を弟のように扱ってくれて、家庭環境が複雑だった自分も彼女のお陰であまり問題なく育ったかと思います。

 

ただ、仲が良く年齢が近いとは言っても三歳しか離れていない自分のことは、もう自分にはできる希望のない弟……というよりか完全に子供扱いでした。

 

お姉ちゃんは警戒心が無いと言うか、少しだけ年下の甥にどう見られているかはあまり理解していない様子でした。

無防備で、シャツが垂れ下がってあまり大きくない胸を包んだブラジャーが見えたときは当たり前のように、こらっ、とか赤ら顔で怒ったりしているのを見て、自分の愚息は既に最大まで膨らんでいて、階段を登った時に見えた白色の下着と、怒ったお姉ちゃんの表情を思い出しながら自慰に耽り、精通したことを今でも覚えております。

 

フィクションの世界ではないから、お姉ちゃんも流石に下着だけで過ごすなんてことはしなかったのですが、寝てる間に捲れたうちに見えた下着は当時カメラなんて持っていなかったのでしっかり目に焼き付けたり、昼寝してる間に髪やお腹の匂いを嗅いでいた事は今でもばれたら絶交するだろうな、なんて思い返すと自分でも気持ち悪さを感じつつも、当日の自慰はかなり捗った記憶があります。

 

そんな中で自分が高校生になった際、お姉ちゃんは大学に行くことになったのですが、お姉ちゃんが彼氏できそうなどと言ってきて、思わず動揺した覚えがあります。

家族に手を出すことなんてしないと誓っていた自分も揺らぎましたが、なんとか耐えておめでとうと言ったのまでは覚えていますが、そこからはあまり覚えておりません。

 

今まで構ってくれたお姉ちゃんがいなくなってしまうという喪失感に対して、自分は相当ストレスを抱えていました。

それでも現実で女性に手を出したりだとか、そんな無謀さと勇気は持ち合わせてはおらず、自分にできることといえば、サークル帰りで疲れて昼寝をする無防備なお姉ちゃんをこっそり撮影することでした。

 

下着が見えていたりする時もあれば、着替え途中で力尽きたのかノーパンだったり、ノーブラの時もありました。

お姉ちゃんは控えめではありましたがほどよく細く、健康的な色の肌は自分の好みでもありましたし、ノーパンのスカートを撮ったものより、乳首の見える胸を撮った写真で抜いた回数の方が多かったと思います。

 

そして一度だけ、お姉ちゃんがぐっすり寝ている横で、ノーブラのままシャツで寝ていた彼女の寝顔をオカズにオナニーをしました。

ぶっかけないようにわざわざ今後使うかも分からないコンドームを買って、ゴム越しにはなりますが何分も激しく擦り上げて、声を殺しながらも興奮を押さえきれずにどんどんこのゴムを除けてぶっかけたい気持ちになったところで限界が来ました。

 

腰を突き上げるようにして、ゴムへ全ての欲望を精液に変えて出しましたが、その時はおそらく覚えてる限りでは一番多く、濃い精液が出たと思います。

そこからはしばらく余韻に浸っていましたが、お姉ちゃんにばれる前に換気や消臭をしてから、しばらく自室に籠り、あの自分が一番知っている身体を、知らない男に犯されると考えると、自然に涙が出てきました。

 

それからお姉ちゃん、もといおばの結婚や出産などは聞いていますが連絡は取っていません。

 

携帯にはまだ写真が残っていることや、変わってしまった「お姉ちゃん」を見たくありません──未だに独身で、彼女を作れないのもこんな男だからかもしれません。

 

(了)

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