一人っ子で素朴な小学生だった僕にとってエロというのは自分自身とは結びつかない概念だった。そう、あの時水泳教室で突如女体への興味を持つまでは。

もちろん、漫画やテレビで男が女のおっぱいや裸を見て興奮する＝エロいということはよく知っている。

友達同士でも、「お前、そんなエロい漫画読んで、スケベだなあ！」とからかいあっていた。しかし、それはあくまで自分たちが大人になった後で男と女の間で感じるもので、自分たち男子、同じクラスの同級生の女子とは結びつかないものだったのだ。

僕は学校とは別に地域の水泳教室に通っていて、小5になった頃、水泳の能力別のグループ編成が変わり僕は比較的泳げる組のグループに変わった。明るいタイプの20代の女の先生、フルメンバーで女子3人、男子3人、小4から小6のメンバーだったと思う。

プールに入る前に必ず準備運動があり、ペアを組んで柔軟体操で背中を押したり、腹筋で足を押さえる補助をするのだが、他の男子2人が下の学年で友達同士だったこともあり僕はいつもペアからあぶれた。

必然的にじゃんけんで負けた女子が僕とペアを組むことになる。

僕はそれまでなんとも思っていなかったのだが、負けた女子は露骨に嫌そうな顔をしてモジモジしながら僕とペアを組む。

僕はその度ごとにじゃんけんで負けた女子とペアを組むことになる。

その中でも僕が女体に目覚めたきっかけは他の小学校に通う同じく小5のかよちゃんと呼ばれていた女子だ。

かよちゃんは身長も僕より高くはっきりした顔でお金持ちでおしゃれそうな優等生タイプ、今思えばどちらかというと発育が良いほうだった。

かよちゃんが腹筋をするときに僕がかよちゃんの足首を押さえることになるが、嫌そうな顔をしているので僕も直接かよちゃんの顔を向かずにかよちゃんの首から下に目線を向けて黙って押さえていた。

かよちゃんはぴったりしたおしゃれな黒いワンピース水着を身につけていた。所々に水色やオレンジのワンポイントがあるが基本黒だ。

ワンピースなのは小学生だから当然だが、スクール水着より体のラインがよりはっきりわかる薄い生地だ。

かよちゃんの体を見るともなしに観察すると、思ったよりも男子の僕の体つきといろいろ違っていることがわかってくる。

腹筋をしているかよちゃんを下から見ると浅いお皿くらいには胸が膨らんでいて、腰にもわずかなくびれがある。

ちんこがないので下腹部がつるんとしているのだが股の間の部分はムニっとした肉付きが感じられる。

かよちゃんは腹筋をするたびに僕に近づいてくるので、その動きで体の肉のやわらかさや、胸の膨らみの大きさがよくわかる。

かよちゃんは僕に股間を見られたくないので最初はぐっと股を閉じたまま腹筋運動をしているのだが、後半になってくるとキツくなってきて思わず股がパカッと開いてしまう瞬間が訪れる。

一瞬だが、僕はただ何もないだけと思っていた女子の股の間の肉感になぜか注目してしまうのである。

あるときは水着が食い込んでいて股の間のムニっとした肉は単なる盛り上がりでは無く真ん中で別れた二つの山だということが水着の上から感じ取れる。つまり女の子の股の間にははっきりわかるくらいの割れ目があると言うこと。

あるときは股と足の付け根の部分がかよちゃんの他の部分の肌より赤みがかってざらっとしていることに気づく。

かよちゃんの股の間の水着の下にどんな器官が隠されているのか、その名前も知らない小5の僕だったがそれは女の子の秘密の部分で、男にとっておっぱいと並ぶ何らかの興奮材料であることはなぜかわかった。

かよちゃんが背筋運動をするときは後ろからかよちゃんの踵を押さえることになるが、そのときはかよちゃんの視線を気にしなくてもいいのでお尻側は綿密に観察できる。

身長の割にお尻が大きいこと。後ろから見ても股の間には割れ目があること。

僕はかよちゃんとペアを組んだときに女体観察をすると毎回必ずちんこが勃ってくることに気づいた。

でもちんこが勃つことが恥ずかしいことだとはまだ知らなかったので、特に隠しはしなかった。

まだ精通していなかったので勃ったちんこを鎮める方法ももちろん知らなかった。

かよちゃんはペアになったとき、水着の中の僕のちんこが勃っているのに気づいていたはずなのですごく恥ずかしかったと思う。

（了）