ギャンブル場は人生を変えてしまう出会いの場所

・作

ネットカジノによる「ギャンブル依存症」と言う言葉が世の中を騒がせていますが、ギャンブルはストレス解消には勿論、一攫千金を狙う大人の楽しみでもあります。ただ、そのスリリングな行為は危険を伴うこともあり、嗜みなどとは簡単に言えないことを知っておく必要があるのです。ただ、私もそんなギャンブルが密かな楽しみの一つで、休みには一人で競馬場に出かけていくような一人でした。

 

しかし、始めはラフな姿で気軽に出かけて行った競馬場へも女装が趣味の私はそのうちに女の姿で出かけるようになりました。競馬場には知り合いは一人もいないし、スリリングでとても都合のいい場所なのです。女性が一人ギャンブルに夢中になるのは不自然のような気もしますが、ここへ来る人たちは自分の買った馬券が当たるか外れるかが重要で、私が女装だと分かってもそんなことに興味を示す人などいません。だから私も周りのことなど気にせず、レースに夢中になっていました。

 

ただ、私の姿を遠くから見つめている女性がいたことに全く気付きませんでした。私は競馬場では必ず指定席を取って決まった席でレースを見るようにしていたので、その女性は簡単に私の行動を監視することが出来たのでしょう。しかも、レースが終わった後もずっと後をつけられていたことに私は全く気付かなかったのです。でも、それが、私のその後の人生を大きく変えることになりました。

 

ギャンブルはレースが全て終わった帰り道で勝った人と負けた人の違いが直ぐに分かります。寂しく帰る人もいれば仲間と祝杯をあげる人もいるのです。ただ、私はいつもレースの結果など関係なしに居酒屋へ寄って帰るのが常でした。でも、その日は女装をしていることに気が付きました。「この姿ではいつも寄るお店に入るわけにはいかないわ」と思ったのです。でも、顔なじみの人などいないし大丈夫かな? と思い直し、いつもの暖簾をくぐりました。

 

ただ、女装をしている私には、お店に入って注文したり、お酒を飲んで料理を食べる仕草が難しく、女性のように振舞う大変さを初めて知ったのです。男性の様に豪快に行動できず、戸惑っていると私の後に店に入ってきた一人の女性に声をかけられました。とてもハスキーな声で「今日の成績はどうだったの?」と話しかけられたのです。私は出来るだけ女性のような高い声で「大勝は出来なかったけれど、トントンと言うところね」と応えました。

 

するとその女性は私の耳元で小さな声で「あなたの女装、とても素敵よ」と言ったのです。私は驚いてその女性の顔を二度見しました。すると、「指定席にいたあなたを見ていたら、直ぐに女装ってわかったの。だって歩く姿も仕草も女性っぽくないんですもの」と言って微笑んだのです。私は恥ずかしくなって顔を隠してしまいました。でも、その女性は「ただ、お化粧はとても素敵よ。座っている姿は完全に女性だったわ」と言ったのです。

 

私は俯きながら「恥ずかしいわ。あなたにはバレていたんですね」と言うと「恥ずかしくなんてないわ。だって女装は犯罪でも何でもないのよ。こそこそ隠れてするものじゃないわ」と言い、「さあ、乾杯しましょう」と背中をたたかれました。そして「実は私も女装をしているの。だからあなたのことが直ぐ分かったの。その場で声をかけたかったけれど、席が遠くだし、人が多いので諦めたのよ」と言って、私の後をつけて来たことを白状しました。

 

そして、「こんな場所で出会ったのも何かの縁だし、お友達になりましょう。私の家はこの直ぐ近くだから遊びに来ない?」と言ったのです。私たちはお店を出て彼女の家へ向かいました。彼女の家は近くの1LDKのマンションで女性の一人住まいと言う感じがしました。彼女は「そこのソファーに座って」と言うと冷蔵庫から缶ビールを二つだし、一つを私にくれました。「さあ、もう一度乾杯しましょう」と言いました。

 

そして、彼女は常に女性として生活しているトランスジェンダーと言うことを教えてくれました。定期的に病院に通いホルモン注射を打っていて、身体はかなり女性化しているようでした。お化粧も上手いし、何処から見ても男性には見えません。私はただの趣味の女装者ですから、とても恥ずかしくなりました。私は彼女からお化粧の仕方や下着の付け方などを教わり、体型の同じくらいの私に彼女はいらなくなった服や靴をたくさんくれました。

 

そして、アドレスを交換した私たちは、競馬のあるなしにかかわらず時々会うようになりました。そんなある日、私が着替えようと下着姿になっているといきなり彼女に後ろから抱きしめられました。そして、激しく唇を奪われると彼女の舌が私の口へ入ってきて私はベッドへ押し倒されました。彼女は「早くこんな関係になりたかったの。あなたを競馬場で見た時から私のものにしたかった」と言ったのです。

 

私たちは全裸になってお互いのペニスを咥え、更にアナルへ舌を這わせました。彼女の胸は大きく、乳首も乳輪も発達していました。そして彼女は「私はあなたが男性の姿をしている時も女装をしている時もどちらも好きよ。そして、二人でいるのがとても幸せな時間なの。いつも一緒にいたいわ」と言ったのです。更に彼女は「お金が溜まったら、私女になるつもりよ」と言いました。

 

それから1年後、彼女は性別適合手術を受けて女性の身体になりました。私はそれ以来女装をする頻度が減り、男として彼女と一緒に暮らすようになりました。彼女が性別を女性に変更したら、私たちは結婚しようと思っています。そして、養子を迎えて子供を育てようと思っています。彼女と偶然に会ったことで私の人生は大きく変わりました。やっぱりギャンブルって人の人生を大きく変えてしまうんですね。

 

(了)

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