影の中で〜不倫と家庭の間で揺れる想い〜
私は幸せな家庭を築いていると思っていた。夫は、穏やかで優しく、仕事も順調で、二人の間には小さな子どももいて、どこから見ても理想的な家庭だった。
だが、心の奥底で何かが足りないと感じていた。
夫の仕事が忙しく、家にいる時間が少ないことが一因だった。
そんなある日、私はネットでOさんという男性と知り合った。
Oさんは私より10個も年上で、仕事の合間にメールのやり取りをして何度かしているうちに意気投合し会うことになった。
Oさんは私の話を真剣に聞き、私が感じている孤独や寂しさを理解してくれるような存在だった。
最初はただの友人だと思っていたが、次第に心が揺れ始めていた。
ある晩、Oさんが言った。
「あなたが本当に大切にしていることは、何ですか?」
その質問に私は答えられなかった。
彼女が最も大切にしているはずの家庭に、何か足りないものがあることは感じていた。
しかし、それを言葉にすることができなかった。
その後、二人は何度か密かに会うようになった。
最初はお互いに気持ちを抑え、ただの会話を楽しんでいた。
しかし、次第にそれが心の中で特別な感情に変わっていった。
私はOさんの優しさに惹かれ、Oさんも私の孤独を理解し、彼女を包み込むように寄り添った。
ある晩、二人はホテルの一室で過ごすことになった。
私はその瞬間、理性と感情の間で揺れ動いていた。
心のどこかで、これは間違っていると思いながらも、彼女の体はOさんを求めていた。
Oさんもまた、私を強く抱きしめ、何度も名前を呼んだ。
「気持ちいい・・・Oさん・・・もっともっと」
その夜、二人は結ばれた。
桜子は帰宅すると、何もなかったかのように夫と子どもと過ごす日常に戻った。
しかし、心の中ではOさんとの出来事が常に影を落とすようになった。
罪悪感とともに、次第に私は不安定な気持ちを抱えて過ごすようになった。
Oさんからの連絡も増え、二人の間に言葉にできない何かが広がった。
しかし、私はその関係が深まりすぎることに恐れを抱いていた。
家庭を壊すわけにはいかない、そして夫を裏切ることに耐えられない気持ちがあった。
ある日、夫がふと私に言った。
「最近、ご機嫌だね」
私はその言葉に胸が締め付けられるような感覚を覚えた。
その後、桜子は翔との関係を終わらせる決心をする。
「俺たちがこんなにもお互いを求めているのに、どうしてそれを終わらせようとするんですか?」
私は涙を流しながら言った。
「私は、あなたを愛している。でも、私は家庭を壊したくない。夫を傷つけたくない。」
Oさんはしばらく黙っていたが、やがて静かに言った。
「わかりました。でも、あなたを忘れることはできません。」
私はその後、Oさんと最後の別れを告げ、心の中で彼との思い出を封じ込めることを決めた。
しかし、その後も彼エッチの感覚が頭から離れず、胸の中で何度も彼の声が響いた。
(了)
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