女装者だった私が彼の定年後のパートナーになりました  

・作

最近は男性も女性も結婚しない人達が多く、自由で気楽な独身生活を送っています。ある年齢を過ぎると経済的な問題で結婚しないのではなく面倒くさくなり、家に他人がいることが窮屈に思えてくるのです。

 

女装者の私もそのような人間の一人で、女性よりも男性に思いを寄せてしまう事から、どうしても女性と結婚して家庭を持ち、子供を育てることに踏み切れませんでした。

 

特に付き合っていたゲイの男性が、突然女性と結婚してしまったことがショックで、大好きだった男が去っていく悲しさや喪失感から、立ち直るのに時間がかかり、いつの間にか歳を重ねてしまいました。

 

一度でも抱かれた男性との将来を考えながら過ごしている時間が楽しい一方で、別れた時の寂しさは大きく、何も手につかなくなってしまうのです。

 

でも、そんな私に一つの転機が訪れました。私が登録していたゲイサイトから「メッセージがあります」というメールが届きました。

 

私は登録時に顔の画像を出していたので、相手は自分の好みかどうか直ぐに分かります。しかも、お化粧をしているので女装の好きな人に限られるのです。

 

更に、年齢が表示されるので相手の年齢も分かるので、プロフィールを見ながら住んでいる場所や相手の趣味、性癖を確かめながら返事を送れるのです。

 

その男性は珍しく私より年上の独身の方で、太めで髭を生やした私好みの男性でした。何でもっと早くこのサイトに登録しなかったのかと思うくらい素敵な方でした。

 

直ぐに返事を書きましたが、相手がヤリモクの場合もあるので慎重に言葉を選び、私のことを女性として扱ってくれることを大事な条件にしました。

 

メールのやり取りをしているうちにプロフ以外のこともだんだん分ってきました。女性を愛せないことが原因で、定年を迎えるまで独身でいたけれど、実家に戻って残りの人生を一緒に暮らせるパートナーを見つけ、田舎暮らしをしたいことが分かりました。

 

妻と言って周りに紹介しても分らないくらい素敵な女装者がいいというのです。そして、「まだお会いしていないのに変かもしれませんが、あなたは私の理想にピッタリなんです」と言う返事がきました。

 

そして、初めて会った時も凄く感じが良く、私はてっきりラブホに連れて行かれるのかと思っていましたが、デートの後「今度、田舎だけれど私の実家へ来てくれませんか」と言ったのです。

 

私は女装した時は幾ら相手が紳士的でも、もっと私に女を感じて欲しいのです。でも、彼は手も握りませんでした。

 

そしてある日、「今度の休みに私の実家に来てくれませんか?」と言うメールが来ました。そして、私は初めて女装をして電車の乗り、田舎の彼の実家を訪ねました。

 

駅まで車で迎えに来た彼は、私を大きな農家の一軒家に連れて行きました。「ここが私の実家だよ。もう両親は二人ともいないので、ここで暮らそうと思っている。一緒に住んでくれないか?」と言ったのです。

 

家に入ると造りは古いけれど、中は綺麗に片づけられていました。「定年後はここで畑仕事をしながら暮らそうと思っている。あなたが定年を迎えたらここに来てくれないか?」と言う言葉に直ぐには返事が出来ず、俯いてしまいました。

 

私にとって田舎暮らしは初めてでしたが、彼は「直ぐに結論は出さなくてもいいよ。時々ここに来て泊っていくといい。決心がついたら引っ越してくれないか」と言ったのです。

 

そして、彼が差し出したのは、母親の使っていたモンペと割烹着でした。田舎暮らしにピッタリの姿になった私を見て、彼は「とても似合うよ。やっぱり私の思っていた通りだ」と言ったのです。

 

彼は家の中を案内してくれて、小さな畑を私に見せてくれました。そして、彼が風呂で汗を流しているうちに私は彼が買い揃えてくれた食材で夕飯を作り、二人だけの団らんになりました。

 

彼がお酒を飲んで横になると私に「今日は泊まっていくだろう」と言ったのです。私もそのつもりでしたが、私は彼の方を見て「はい」と応えました。

 

私が片付けを終えて風呂から出てくると寝室には既に布団が敷いてあり、私が用意してくれた浴衣姿で彼の横に座ると初めて彼は私を抱いてくれました。

 

「今日まで我慢していたのは、あなたとはこのような形で結ばれたかったんだ」と言ったのです。そして「昔から農家では婚礼の前に身体を合わせて睦みあうことを足入れ婚というんだ。こうすることで家との結びつきが出来るんだ。だから、あなたは私だけでなく、この家の主婦になるという事なんだよ」と言いました。

 

それは私に覚悟を即す儀式だということが分かりました。彼は私を裸にすると体中を愛撫しながら最後にアナルに口を着け、舌を入れてきました。

 

痺れるような快感が私の体中に響き、私は思わず「あなた」と叫んで両足を天に突き上げました。そして、彼の固いペニスが私の中に入ってきました。最初は痛みを感じましたが、それは私にとって処女の痛みでした。

 

彼のペニスが根元まで埋まると私は体中が熱くなり、彼の背中を掴みました。そして、彼がゆっくり動き始めるともう痛みは消えていて、彼の腰が動く度に私の身体に悦びの波が押し寄せてきたのです。

 

私は彼の腰の動きに合わせて無意識にアナルを締めていました。すると彼は「気持ちいい。こんなセックスは生れてはじめてだ」と言いながら、腰の動きを早くします。

 

私は喘ぎながら「もっと、もっと激しく突いて」と言うと彼は絶叫しながら私の中で果てました。彼の体重すべてが私の上に乗っているのに全然苦しくありません。

 

私は彼の顔を見ながら「ありがとう、あなた。私をこの家の妻に迎えてくれたのね」と言うと、彼は「今日から私のことは旦那様と呼びなさい。そして、お前のことはトシコと呼ぶよ」と言ったのです。

 

私は定年前でしたが、会社を辞めて彼の元へ移り住み、農家の主婦として暮らし始めました。そして私の姿もすっかり女性になり、今はモンペ姿で畑仕事をしています。

 

(了)

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