再会の夜、抑えきれない想い
「美咲…変わらないね」
恵比寿のバーで向かい合った瞬間、悠真が少し照れたように笑った。
「悠真こそ…大人っぽくなったね」
「そりゃあ、もう高校生じゃないし」
「…あの頃から変わらないものもあるでしょ?」
「ある。俺が美咲を見てドキッとするのは、昔からずっとだ」
ワインを一口飲み、彼の目が私を真っ直ぐに射抜く。
「…そんなこと言って」
「本気だよ」
店を出ると、夜風が心地よく頬を撫でた。
「このまま帰るの、もったいないな」
「じゃあ…もう少し話そうか」
彼の声が低く響き、自然と足がホテルラウンジへ向かっていた。
深紅の照明の下、グラス越しに手が触れた瞬間、胸が跳ねる。
「…触れてみたかった」
「悠真…」
「ずっと我慢してたんだ」
囁きと同時に、唇が重なった。
「…んっ…」
最初は柔らかく、やがて熱を帯びて舌が絡む。ワインの香りと彼の熱が混ざり合い、息が苦しいほどのキス。
エレベーターに乗り込むと、彼が背後から抱き締め、耳に唇を寄せた。
「美咲…我慢できない」
「…私も…」
腰に回された腕が強くなり、足がわずかに震える。
部屋に入ると、ジャケットが床に落ちる音。
「見せて…全部」
「…恥ずかしいよ」
「恥ずかしい顔も全部、俺だけのものにしたい」
シャツのボタンを外す指先が熱くて、呼吸が浅くなる。
「綺麗だ…」
「そんな…」
「本当だよ。ずっとこうしたかった」
首筋に唇が触れ、吸い上げられるたびに声が漏れる。
「…やだ、声出ちゃう…」
「いい。もっと聞かせて」
服がすべて床に落ち、肌と肌が重なる。
「温かい…」
「美咲のせいで、俺…おかしくなりそう」
「じゃあ…壊して」
胸元に唇を這わせながら、彼の指が敏感な部分を優しく、そして少し意地悪に刺激する。
「…んっ…そこ…」
「ここが好きなんだろ?」
「…やだ…もう…」
唇が下腹部へと辿り、舌が触れた瞬間、背中が反る。
「可愛い…もっと感じて」
「…んっ…だめ…」
「まだ始まったばかりだよ」
「悠真…もっと…」
「いいよ、美咲が望むなら、全部あげる」
彼が深く私を求めると、痛みと快感が入り混じった声が漏れる。
「大丈夫?」
「…平気…もっと…」
「俺も…もう抑えられない」
リズムが速くなり、名前を何度も呼び合う。
「悠真…」
「美咲…」
「…好き…」
「俺も…」
汗が混じり、時間の感覚が消えるまで、何度も重なり合った。
クライマックスを迎えた後、彼は額を私の肩に押し付け、しばらく荒い息を吐いていた。
「…離れたくない」
「私も…」
夜明け前、彼の腕の中で息を整えながら、私は目を閉じた。
「…これからも会えるよね?」
「…うん」
その答えに、彼は満足そうに私を抱き寄せた。
あの夜の会話も、熱も、きっと一生忘れられない。
(了)
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