元彼と再会、止まらない身体の記憶

・作

5年ぶりに、元彼の拓也と再会した。

大学時代、2年付き合っていた彼。別れの理由は私の就職と彼の留学だった。喧嘩別れではなかったけど、お互いにタイミングが悪くて、自然にフェードアウトしたような感じだった。

あれから何人かと付き合ったけれど、どこか満たされないままでいた。30歳を迎える少し前、同窓会のグループLINEで「みんなで飲もう」という流れになり、私は軽い気持ちで参加した。

駅前の居酒屋。懐かしい顔ぶれの中に、彼がいた。

「久しぶりだな、美沙。」

その声だけで、心臓が跳ねた。変わっていないようで、でも大人の色気が増していた彼。黒髪にシャツ、腕まくりした手首の血管。視線がぶつかるたびに、あの頃の記憶が胸をざわつかせた。

みんなで盛り上がったあと、「二軒目行こう」と誰かが言い出した。でも私は、人の多さに少し疲れて、先に帰ろうとした。すると、拓也も「俺も帰る」と言って一緒に店を出た。

「送ってくよ。」

断る理由が見つからなかった。どこか期待している自分がいた。

タクシーに乗り込んで、彼の香水の匂いがふわっと鼻をかすめた瞬間、当時のベッドでの記憶が蘇る。彼の指、舌、呼吸、あの声。

「なあ、ちょっとだけ、寄ってかない?」

そんな風に誘われたら断れない。心も身体も、すでにあの頃の私に戻っていた。

彼の部屋はシンプルで落ち着いた雰囲気だった。ソファに座ると、すぐに彼が隣にきて、何も言わずに私の頬を撫でた。

キスはゆっくり、でも深く。舌が絡むたびに、身体の芯が熱くなっていく。彼の手が私の腰に回り、スカートの中へと滑り込む。

「やっぱり…美沙の身体、覚えてる。」

その言葉に、ぞくっとした。唇、首筋、胸元へと彼の口づけが降りていく。シャツを脱がされ、ブラを外され、乳首を舌で転がされるたびに、思わず声が漏れる。

「あっ…拓也…んっ…」

久しぶりの快感に、身体が素直に反応してしまう。ベッドに移され、下着を脱がされると、彼の指がすでに濡れている私の中をゆっくりなぞる。

「こんなに…待っててくれたの?」

恥ずかしいのに、もっと感じたくて、自分から脚を開いてしまった。彼の舌が割れ目を這い、クリトリスを吸われると、声を我慢できなかった。

「やだ…そんなにしたら…イっちゃう…!」

全身が痙攣して、思わずシーツを握りしめる。

彼は私の表情をじっと見つめながら、自分のモノを押し当ててきた。太くて硬い感触がゆっくりと入ってくるたびに、私の奥が彼を歓迎していく。

「中…すごい締まる…」

「だって…拓也だから…っ」

ゆっくり、深く突かれるたびに、快感の波が襲ってくる。何度も腰を打ちつけられ、彼の体温と重さを全身で感じながら、私は何度も絶頂を迎えた。

最後は彼が奥に達し、そのまま私をぎゅっと抱きしめた。

「美沙、また…会える?」

「うん…また、会いたい。」

それだけで十分だった。

あの日から、私たちは再び秘密の関係を続けている。彼には今、彼女がいる。でも、私にとっては彼だけが、本当に身体を満たしてくれる存在なのだ。

罪悪感はある。けれど、それ以上に、彼との時間は甘く、心地よい。

今夜もまた、彼からのメッセージが届いた。

「会いたい。」

画面を見つめながら、私は鏡の前で口紅を塗る。

彼に抱かれる私が、一番女らしくて、綺麗に見えるから。

(了)

この作品が良かったら「いいね!」しよう

0

公開日:

感想・レビュー

コメントはまだありません。最初のコメントを書いてみませんか?

レビューを書く

週間ランキング

月間ランキング